本研究室では,主に経頭蓋磁気刺激や光トポグラフィー,脳波,MRI等といった脳科学的手法を用いたリハビリテーションの基礎研究, 及びリハビリテーションの効果検証に関する研究を行っています.
研究室のメンバーは,全員が作業療法士もしくは理学療法士の有資格者です. そのため研究テーマにおいては,基礎研究であっても常にリハビリテーションの臨床を意識した内容を心がけるようにしています.
研究室の運営に関連して, 広島大学大学院 総合科学研究科 船瀬研究室や 神奈川県立保健福祉大学 菅原研究室, 鹿児島大学大学院 田平研究室, 本学の運動障害リハビリテーション学 沖田研究室 等多くの研究室と合同セミナーや共同研究を行う等積極的な交流を行っています.
さらに工学部との協同研究も行っており,
中央大学工学部 諸麥研究室や
本学工学部 藤村研究室,
本学工学部 山本研究室とリハビリロボットやバーチャルリアリティを応用したリハビリテーションプログラムの開発を行っています.
私たちの研究の一部をご紹介します
半側空間無視(Unilateral spatial neglect; USN)とは要素的な感覚障害や運動障害を持たないにも関わらず,大脳半球病巣の反対側の様々な刺激に対して気付かない病態である.USN の症状は,日常生活の様々な場面に影響を及ぼすため,その評価と治療は脳卒中リハビリテーションにおける重要な課題となっている.
近年,運動課題の遂行を積極的に改善する目的で,運動イメージ(MI)を繰り返し行うメンタルプラクティス(MP)がリハビリテーション領域でも応用されている.効果的にMPを実践するためには,対象がどの程度鮮明にMIを実施できているかが重要(Ruffino et al., 2017)であり,そのためには,MIの評価が必要不可欠である.
運動イメージは、明確な運動や筋活動が無い状態で心的に運動をシミュレートする行為であり、持続的に反復することで運動課題の遂行を改善することが期待でき、運動療法を補完する介入方法の一つとして注目されている。既に,脳卒中麻痺側上肢機能に対する効果についても複数のRandomized Controlled Trialを用いた研究が実施されており、システマティックレビューにおいてもその有効性が示されている。
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