本学の前身である長崎大学医療技術短期大学部が開設して10年余りは、動物実験をはじめとした基礎研究を行う研究室はありませんでしたが、ちょうど10年
をすぎた平成7年頃より当時同短大理学療法学科の助手であった沖田 実先生(現教授)が作業療法学科の吉村俊朗教授(神経筋病理)の指導を仰ぎながら、手
探りの状態で動物実験を開始しました。その後、私を始め同短大の卒業生が病院勤務を終えた夜の時間や休日を利用して、沖田先生や吉村先生と一緒に動物実験
を行わせてもらうことになりました。そして、少しずつではありますが実績を上げていくと、一緒に動物実験を行う卒業生は年々増え、時には他校の卒業生もメ
ンバーに加わり、また、吉村教授の他に加藤克知教授(解剖学)や折口智樹教授(膠原病・生化学)の協力をいただけるようになると研究テーマは広がり、技術
も充実していきました。大学院が開設されていないにも関わらず、当時の最盛期にはメンバー数が15人にもおよび、特に女性メンバーが多かったのが特徴でし
た。そして、研究室というよりもむしろ研究クラブ(?)のような存在で、周囲からは「ラットクラブ」や「ラット班」、あるいは「ねずみっ子クラブ」などと
呼ばれていました。