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■現在使用中の基準です



ハイハイ動作分析基準

ハイハイ周期の決定
・左(または右)上肢が床から離れた時点から、移動のための四肢体幹の動きが見られ、再び左(または右)上肢が床から離れるまでを1周期(サイクル)とします。
・手(または肘や前腕)が完全には床から離れなくても、体重がかかっておらず動かすことが可能ならば床から離れたものとみなします。
・手(または肘や前腕)が完全には床から離れない場合、動きが止まった時点を床に着いたものとみなします。

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0.コード化に関する共通事項
# 本基準は支持性に重点を置いていますので、一上肢(または下肢)を動かしている時の対側の上肢(または下肢)の支持性を観察します。
# 動画の角度等により観察ができないためにコード化できない場合は、「0」としてください。
# 基準の中に適切な選択肢がない場合は、「9」としてください。
# 判定が困難な場合、迷った場合は無理をせず「0」か「9」としてください。
# 「9」がついた場合、項目の再検討や基準の追加などを検討します。
# 肩および臀部(肩甲骨および骨盤)の動き(位置)に関しては、左右の高さの違いではなく、同側の高さの変化に着目してください。
# コード化する条件(他項目の参照)がある場合、条件を再確認してください。


<第6版での主な変更点>
・腹這いとずり這いの用語を「ずり這い」に統一。
・「8」の選択肢を追加:一肢を動かさなかった場合や条件付けにあてはまる場合に選択する。
・条件付けを「8」の選択肢に記載。「#」欄の記載を削除。
・(Ⅳ-1・2)ずり這いにおける条件付けを削除。
・(Ⅳ-5・6)条件付けを削除。「足部の使い方」から「足部の接地の仕方」へ変更。



Ⅰ.ハイハイのパターンに関する項目
Ⅰ-1.ハイハイの種類
0.コード化できない
1.ずり這い
2.四つ這い
3.混在
9.コードに該当するものがない

# 腹部や大腿部が床に着いている場合を「ずり這い」、腹部や大腿部が床から離れている場合を「四つ這い」とします。
# 高這いも「四つ這い」に含みます。
# 1周期の中で腹這いと四つ這いが見られる場合を「3」とします。
# マーメイドクローリングは「ずり這い」,バニーホッピングは「四つ這い」とします。


Ⅰ-2.右上肢の使い方(支持期)
0.コード化できない
1.手支持
2.前腕支持
3.肘支持
4.上肢により明確に上体が持ち上げられていない(支持側の上腕が接地している)
9.コードに該当するものがない

# 前腕が接地していれば場合を「3」とします。
# 左上肢を移動させる際に右上肢の支持が変化している場合、より数字の小さい方を選択します。


Ⅰ-3.左上肢の使い方(支持期)
0.コード化できない
1.手支持
2.前腕支持
3.肘支持
4.上肢により明確に上体が持ち上げられていない(支持側の上腕が接地している)
9.コードに該当するものがない

# 前腕が接地していれば場合を「3」とします。
# 右上肢を移動させる際に左上肢の支持が変化している場合、より数字の小さい方を選択します。


Ⅰ-4. 上肢の動かし方
0.コード化できない
1.左右の上肢を交互に前に出しながら前進する
2.左右の上肢を交互に前に出すが、前進する際は左右の上肢を一緒に使用する
3.左右の上肢をほぼ同時に前に出しながら前進する
4.下肢で前進し,上肢は床から離れているか,体重が乗っていない
9.コードに該当するものがない

# 主に身体を前進させるための上肢の使い方でコード化します。
# 左右の上肢が同時に床から離れている場合,もしくは同時に前方へ移動している場合を「3」とします。
# 腹這いの初期や未獲得時期に下肢の蹴りで前進した場合,体の移動に伴って上肢の位置が前方に移動するような時は「4」とします。
# 「3」と「4」の違いは,上肢に体重が乗っている際に身体の移動があるかどうかです。上肢に体重が乗っている際に身体の移動があれば「3」とします。


Ⅰ-5 上下肢を動かすタイミング
0.コード化できない
1.同側の上下肢(右の上肢と右の下肢,もしくは左の上肢と左の下肢)をほぼ同時に前にだす
2.対側の上下肢(右の上肢と左の下肢,もしくは左の上肢と右の下肢)をほぼ同時に前にだす
3.両上肢(または両下肢)をほぼ同時に前にだし,続いて両下肢(または両上肢)をほぼ同時に前にだす
4.「1」~「3」が混在している
5.四肢を一肢ずつ動かす
6.下肢を意図的に動かすことはない
9.コードに該当するものがない

# 「ほぼ同時に前にだす」とは,同時に移動している時間があることとします。
# 「1」「2」は2動作での移動,「4」は4動作での移動で,3はバニーホッピングが該当します。
# 「5」はマーメイドクローリングが該当します。
# 左右でタイミングが異なる場合は,メモしてください。



Ⅱ.頭部の位置および動きに関する項目
Ⅱ-1.右上肢が床に着いた時の頭の上がり方
0.コード化できない
1.頭が垂直かそれ以上上がっている。もしくは視線が水平かそれ以上上を向いている
2.頭が水平かそれより下がっている。もしくは視線が手元かそれより下肢方向を向いている
3.1と2の間
9.コードに該当するものがない

# Ⅰ-4の項目が「1」か「2」の時コード化します。それ以外の時は「0」としてください。
# 画像の向きにより頭部の垂直が確定できない時は「0」としてください。
# 上肢により明確に頭部や上体が持ち上げられていない(左右への転がるような動き)場合は「0」とします。


Ⅱ-2.左上肢を前に出す時(右上肢で支持している時)の頭の傾き方
0.コード化できない
1.頭をほぼ垂直に保っている
2.頭が右に傾く
3.頭が左に傾く
9.コードに該当するものがない

# Ⅰ-4の項目が「1」か「2」の時コード化します。それ以外の時は「0」としてください。
# 左上肢が移動している間のもっとの頭が傾いた時点でコード化します。
# 画像の向きにより頭部の垂直が確定できない時は「0」としてください。
# 右上肢への体重移動に頭部の移動が関係しているかどうかを見ます。
# 上肢により明確に頭部や上体が持ち上げられていない(左右への転がるような動き)場合は「0」とします。


Ⅱ-3.左上肢が床に着いた時の頭の上がり方
0.コード化できない
1.頭が垂直かそれ以上上がっている。もしくは視線が水平かそれ以上上を向いている
2.頭が水平かそれより下がっている。もしくは視線が手元かそれより下肢方向を向いている
3.1と2の間
9.コードに該当するものがない

# Ⅰ-4の項目が「1」か「2」の時コード化します。それ以外の時は「0」としてください。
# 画像の向きにより頭部の垂直が確定できない時は「0」としてください。
# 上肢により明確に頭部や上体が持ち上げられていない(左右への転がるような動き)場合は「0」とします。


Ⅱ-4.右上肢を前に出す時(左上肢で支持している時)の頭の傾き方
0.コード化できない
1.頭をほぼ垂直に保っている
2.頭が左に傾く
3.頭が右に傾く
9.コードに該当するものがない

# Ⅰ-4の項目が「1」か「2」の時コード化します。それ以外の時は「0」としてください。
# 右上肢が移動している間のもっとの頭が傾いた時点でコード化します。
# 画像の向きにより頭部の垂直が確定できない時は「0」としてください。
# 左上肢への体重移動に頭部の移動が関係しているかどうかを見ます。
# 上肢により明確に頭部や上体が持ち上げられていない(左右への転がるような動き)場合は「0」とします。


Ⅱ-5.身体を前進させる時の頭の動き
0.コード化できない
1.頭の前後方向の位置がほぼ保たれている
2.左右ともに頭が進行方向に傾く
3.左右いずれかで頭が進行方向に傾く
9.コードに該当するものがない

# 身体が移動している間のもっとの頭が傾いた時点でコード化します。
# 画像の向きにより頭部の垂直が確定できない時は「0」としてください。
# Ⅰ-4の項目が「3」の時頭部の傾きが見られれば「3」とします。
# 左上肢への体重移動に頭部の移動が関係しているかどうかを見ます。
# 上肢を使って推進する際に,頸部の屈曲(頭をうなずく方向に動かす)により推進力を得ているかを見ます。
# この項目はオミットしますが,参考までにコード化してください。



Ⅲ.体幹の動きに関する項目
Ⅲ-1.左上肢を前に出す時(右上肢で支持している時)の上部体幹の傾き方
0.コード化できない
1.左肩(肩甲骨)が明らかに上がる
2.ほぼ変わらない
3.左肩(肩甲骨)が明らかに下がる
9.コードに該当するものがない

# 左上肢が床についている時点を基準に,肩(肩甲骨)の垂直方向への動きを見ます。
# Ⅰ-4の項目が「1」か「2」の時コード化します。それ以外の時は「0」としてください。
# 左上肢が移動している間のもっとも上半身が傾いた時点でコード化します。


Ⅲ-2.右上肢を前に出す時(左上肢で支持している時)の上部体幹の傾き方
0.コード化できない
1.右肩(肩甲骨)が明らかに上がる
2.ほぼ変わらない
3.右肩(肩甲骨)が明らかに下がる
9.コードに該当するものがない

# 右上肢が床についている時点を基準に,肩(肩甲骨)の垂直方向への動きを見ます。
# Ⅰ-4の項目が「1」か「2」の時コード化します。それ以外の時は「0」としてください。
# 右上肢が移動している間のもっとも上半身が傾いた時点でコード化します。


Ⅲ-3.左下肢を前に出す時(右下肢で支持している時)の下部体幹の傾き方
0.コード化できない
1.左臀部(骨盤)が明らかに上がる
2.ほぼ変わらない
3.左臀部(骨盤)が明らかに下がる
9.コードに該当するものがない

# 左下肢が床についている時点を基準に,臀部(骨盤)の垂直方向への動きを見ます。
# Ⅰ-5の項目が「3」か「5」の時は,「0」としてください。
# 左下肢が移動している間のもっとも下半身が傾いた時点でコード化します。


Ⅲ-4.右下肢を前に出す時(左下肢で支持している時)の下部体幹の傾き方
0.コード化できない
1.右臀部(骨盤)が明らかに上がる
2.ほぼ変わらない
3.右臀部(骨盤)が明らかに下がる
9.コードに該当するものがない

# 右下肢が床についている時点を基準に,臀部(骨盤)の垂直方向への動きを見ます。
# Ⅰ-5の項目が「3」か「5」の時は,「0」としてください。
# 右下肢が移動している間のもっとも下半身が傾いた時点でコード化します。


Ⅲ-5.脊柱の伸展
0.コード化できない
1.背中が明らかに反っている
2.背中がほぼ真っ直ぐ
3.背中が明らかに曲がっている
9.コードに該当するものがない

# 四肢がすべて接地している時の背中(特に腰部)を中心に見ます。
# 着衣等により背中が確認できない時は「0」とします。
# 体幹に捻りがある時は,明確でない限り「0」とします。
# 体型により差があるので,腹部の下がり方ではコード化しないように。


Ⅲ-6.左下肢を前に出す時(右下肢で支持している時)の脊柱の側彎
0.コード化できない
1.脊柱が明らかに右凸になる
2.脊柱が明らかに左凸になる
3.脊柱はほぼ変化しないが,骨盤の左側が進行方向へ動く
4.脊柱・骨盤に変化はない
9.コードに該当するものがない

# 左下肢が床についている時点を基準に,脊柱の側彎と臀部(骨盤)の水平方向への動きを見ます。
# 左手支持・右肘支持などではじめから脊柱の側彎が見られる場合,側彎が増強したか減弱したかでコード化します。
 例)はじめから右凸の側彎がある場合,側彎が増強すれば「1」,減弱すれば「2」とします。
# Ⅰ-5の項目が「3」か「5」の時は,「0」としてください。
# 左下肢が移動している間のもっとも脊柱・骨盤が動いた時点でコード化します。


Ⅲ-7.右下肢を前に出す時(左下肢で支持している時)の脊柱の側彎
0.コード化できない
1.脊柱が明らかに左凸になる
2.脊柱が明らかに右凸になる
3.脊柱はほぼ変化しないが,骨盤の右側が進行方向へ動く
4.脊柱・骨盤に変化はない
9.コードに該当するものがない

# 右下肢が床についている時点を基準に,脊柱の側彎と臀部(骨盤)の水平方向への動きを見ます。
# 右手支持・左肘支持などではじめから脊柱の側彎が見られる場合,側彎が増強したか減弱したかでコード化します。
 例)はじめから左凸の側彎がある場合,側彎が増強すれば「1」,減弱すれば「2」とします。
# Ⅰ-5の項目が「3」か「5」の時は,「0」としてください。
# 右下肢が移動している間のもっとも脊柱・骨盤が動いた時点でコード化します。



Ⅳ.下肢の使い方に関する項目
Ⅳ-1.左下肢を前に出す時の右下肢の支持の仕方
0.コード化できない
1.膝関節で支持する
2.足部で支持する
3.大腿部が接地する
4.下肢が接地しない
9.コードに該当するものがない

# 下腿部で支持する場合は「1」とします。
# 足部であれば足背,足指,足底を問わず「2」とします。
# 腹這いの場合,下肢に体重が乗っていれば「3」,それ以外は「4」とします。 


Ⅳ-2.右下肢を前に出す時の左下肢の支持の仕方
0.コード化できない
1.膝関節で支持する
2.足部で支持する
3.大腿部が接地する
4.下肢が接地しない
9.コードに該当するものがない

# 下腿部で支持する場合は「1」とします。
# 足部であれば足背,足指,足底を問わず「2」とします。
# 腹這いの場合,下肢に体重が乗っていれば「3」,それ以外は「4」とします。 


Ⅳ-3.左下肢が床についた時の膝の位置
0.コード化できない
1.股関節より前(進行方向)もしくは直下
2.股関節より後
3.下肢に意図的な動きがない
9.コードに該当するものがない

# 見かけ上の左膝の先端の位置で判断します。
# マーメイドクローリングのように,下肢の動きが体幹の動きから生じたものは「3」とします。


Ⅳ-4.右下肢が床についた時の膝の位置
0.コード化できない
1.股関節より前(進行方向)もしくは直下
2.股関節より後
3.下肢に意図的な動きがない
9.コードに該当するものがない

# 見かけ上の右膝の先端の位置で判断します。
# マーメイドクローリングのように,下肢の動きが体幹の動きから生じたものは「3」とします。


Ⅳ-5.左足部の使い方
0.コード化できない
1.足背部
2.足指
3.足底
9.コードに該当するものがない

# Ⅳ-2の項目が「2」の時コード化します。それ以外の場合は「0」とします。
# 接地部分が変化する場合は「9」とし,メモしてください。


Ⅳ-6.右足部の使い方
0.コード化できない
1.足背部
2.足指
3.足底
9.コードに該当するものがない

# Ⅳ-1の項目が「2」の時コード化します。それ以外の場合は「0」とします。
# 接地部分が変化する場合は「9」とし,メモしてください。





「2018/10/23up]













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